第11回
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最優秀賞
おつまみも 酒も笑いも たえぬ家
改発利佳(神奈川県 女性 57)作者コメント事務局の方からの受賞のメールを拝見したとき、すでにちょうどいい感じでできあがっておりまして、「飲み直しだああ!祝杯だあ!!」となりまして、笑いがたえぬどころか、笑い足りない宴会状態。お酒もおつまみも在庫薄になってしまいました! こんなうれしい便りが突然舞い込むこともあるかけがえのない日常に備えて、おつまみもお酒も備蓄は在庫過多にします! 改めまして、このたびは本当にありがとうございます。
渡辺氏選評「母さん、そこのグラス取って」「そっちのおつまみもこっちにちょうだい」「ねえねえ、この間の話だけどさ~」「アッハッハ」「ちょっとあんたたち、お父さんが座ってからにしなさい」 みんなでおいしく食べ飲み語る、にぎやかで明るい家飲み風景が浮かんできました。こんな家飲みなら私も参加したい。もちろん酒のお供は美味しい伍魚福のおつまみで。
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優秀賞
孫の注ぐビールの泡は黄金比
柳谷益弘(静岡県 男性 80)作者コメント四人のまごの一番下の小学校四年生男の子です。じいちゃんの専用グラスに、それはもう手つきもあざやかにビールを注いでくれます。その泡はまるでテレビのコマーシャルにでてきそうな比率です。まごの笑顔と一杯のビールで英気を養い長寿組に入る予定です。毎日のウォーキングでだいぶ貯筋もたまりました。いつまでも元気でまごのピアノ演奏会をまた見たいです…。
渡辺氏選評「おじいちゃん、ハイ。あたしが注いであげる」「よしよし、気を付けて。おっとっと…」「どう? おじいちゃん、おいしい?」「もちろん。おいしいに決まってるよ」 ちょっとくらいこぼれたって、気にしない気にしない。お孫さんのお酌で飲むビールは際立って美味しいですよね。「黄金比」が秀逸でした。
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優秀賞
おかわりと出したお猪口が洗われる
川端日出夫(大阪府 男性 62)作者コメント仕事終わりに、立ち飲み屋で軽く飲んで帰る。そこで今日の仕事であった色々なことを吹き飛ばしていた中年期を過ごしてました。60歳を過ぎた今でも、回数はだいぶ減りましたが、飲むのはもっぱら外飲みです。家飲みはもっぱら夏場の缶ビールぐらいです。と言うのも、独身者にとって家飲みは憧れであり、おかわりは自分の手酌になるからです。ただ最近は、寝付きが悪い時は寝付け薬で軽く焼酎を飲んでいます。
渡辺氏選評ああ、女房のやつ、おかわりのつもりで出したお猪口洗っちまった。そりゃ俺の体を気遣ってのこととわかってはいるけれど、やっぱりもう一杯欲しかったなあ…。まあまあ、「あと少し」ぐらいでとどめておくのが何事もよろしいのですよ。お酒もおつまみも、また明日の楽しみにしましょう。
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灘五郷賞
おふくろの味を並べてのむ地酒
藤林正則(北海道 男性 68)作者コメント私はオホーツク海沿岸の町で生まれ育ちました。子どもの頃から家で食べていたものがすべておふくろの味です。海の幸に恵まれ、毛蟹のてんぷら、毛蟹汁、ホッケの開き、カレイの干物、鮭の筋子の醤油漬、鮭の飯寿司、石狩鍋、鱈の三平汁、ニシン漬…など、数多くのおふくろの味があります。卓に並べたおふくろの料理を味わいながら、北海道の地酒を飲むのが至福の時です。
渡辺氏選評「お、このきんぴら旨いな」「えっへん。これ、私が作ったのよ」「こっちの煮物、俺も母さんに教わって作ってみたんだけど、どうかな」「うーん、おふくろの味というにはもう一息!」 高級おつまみもいいけれど、ふるさとで地酒と共に食べる家庭の味はやはり格別です。
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伍魚福賞
伍魚福でわたしが私もてなす夜
西野真理子(大阪府 女性 58)作者コメントこのたびは伍魚福賞に選んでいただき、ありがとうございます。「伍魚福でわたしが私もてなす夜」。仲間と飲むのも勿論楽しいのですが、気遣いが必要ない家飲みならではの解放感、くつろぎ、伍魚福の美味しさや楽しみを表現できればと思いました。「わたし」は気の張った外から帰宅し、素に戻った自分。「私」はわたくしとも読める漢字です。仕事や学校などそれぞれの場で、気負って奮闘している姿をイメージしています。家に帰って鎧を脱いだわたしは、あれこれ反省しながら今日一日を振り返ります。美味しい伍魚福をいただいて英気を養います。頑張ったわたしを労わり、大いにもてなすのです。明日も頑張ろうと活力を取り戻し、笑顔で一日が終わります。
山中勧伍魚福社長選評伍魚福の商品は「エンターテイニングフード」です。「エンターテイニング」には「おもてなし」という意味があります。ちょっとうれしいおつまみで自分で自分をおもてなし。そんな気分で家飲みを楽しんでいただけるとうれしいです。
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佳作
オンライン話しは尽きぬ酒尽きぬ
斉藤甘藷(秋田県 男性 54) -
佳作
方言もアテの一つと知る帰省
つべる(神奈川県 女性 30) -
佳作
安酒も蟄居三年古酒となる
小林康浩(大阪府 男性 65) -
佳作
長くなる話 おつまみ再追加
汐海 岬(東京都 女性 50) -
佳作
酒やめた父は小さくなっていた
虹色くじら(青森県 男性 60) -
入選
休肝日 おつまみ出てきて キャンセルに
かんちゃん(三重県 男性 39) -
入選
酔い醒める家飲み後の皿洗い
山宗雲水(栃木県 男性 43) -
入選
家飲みという名の粋な自粛あり
K・F(北海道 女性 55) -
入選
子の一歳 二年も待った 夫婦飲み
大氣頌子(岡山県 女性 30) -
入選
3年ぶり 母の手料理 進む酒
めめりん(東京都 女性 ―) -
入選
子の九九を BGMに 飲んでいる
高瀬正由(栃木県 男性 58) -
入選
初対面 三つの孫と 祝い酒
加藤尚美(岐阜県 女性 58) -
入選
羽目外す 親のふりみて 我がふり直す
ぽぬ(東京都 女性 19) -
入選
酔った父 つくるチャーハン 星3つ
別所収穂(兵庫県 男性 15) -
入選
増えました 家飲み 体重 冷蔵庫
あおちゃん(東京都 女性 49) -
入選
隔離期間酒とつまみを買い込んだ
ふくまま(東京都 女性 45) -
入選
何にせよ今日に乾杯明日は明日
延沢好子(神奈川県 女性 70) -
入選
手料理の レベルもあがる 三年目
ゴルゴキャット(大阪府 男性 59) -
入選
有田備前信楽九谷茶碗酒
島村 呆眼(千葉県 男性 77) -
入選
冷蔵庫 酒で密だと 妻怒る
風信子(東京都 女性 62) -
入選
医療より 酒代逼迫 我が家計
ななかまど(福島県 男性 64) -
入選
ご褒美のビール待ってる一万歩
山田明(千葉県 男性 72) -
入選
在宅で 不要不休の 酒、珍味
かばくんのかば(北海道 男性 70) -
入選
はじめてのお酒は家でと決めている
平部桃子(長崎県 女性 18) -
入選
おつまみを品評しながらすすむ酒
峯ちゃん(愛知県 女性 71) -
入選
家飲みの締めは女房の怒鳴り声
西川泰樹(東京都 男性 73) -
入選
言い訳は ローリングストックと 総ざらえ
ゆうこはん(兵庫県 女性 52) -
入選
家飲みに総量規制をかける妻
中村豊(兵庫県 男性 67) -
入選
酒・つまみ「全数把握」困難に
みずすまし(東京都 女性 54) -
入選
ごみ捨てで トナリも同じ 発泡酒
たかひろりん(埼玉県 女性 56) -
入選
祖父の酒おつかいに行く孫二十歳
伊地美穂(神奈川県 女性 20) -
入選
来ちゃうので 食べ切ってから 自慢する
タコさん(東京都 女性 58) -
入選
酒肴ひしめいている冷蔵庫
木立慈雨(宮城県 男性 61) -
入選
伍魚福と 親戚になる 夢の中
幸島(東京都 男性 38) -
入選
理系女子 理想の水割り ビーカーで
ベンジャミン(兵庫県 女性 46) -
入選
「手ぶらで来い」 まさか本気に するなんて
都井岬(東京都 男性 76) -
入選
剣菱と さきいか天と ユーチューブ
ナナ(― 女性 46) -
入選
保存食よりも多い保存酒
海も好き(兵庫県 女性 30) -
入選
手ぶらで来い!真に受けるとは「とほほほほ」
鮎川小波(東京都 男性 76) -
入選
干されても 腐らぬイカと オレは飲む
染川染幸(岐阜県 男性 70) -
入選
たしなむと 言ってた娘 今はザル
佐藤 志保(神奈川県 女性 63) -
入選
今の世は 家が仕事場 兼酒場
マコッチャン(兵庫県 男性 63) -
入選
頼むからたまには外で飲んできて
ヒマワリさん(千葉県 女性 51) -
入選
九時過ぎて螢の光歌う妻
弓田篤(千葉県 女性 51) -
入選
家飲みと 幼い児迄が 言い出した
蛙屋 柳斎(福岡県 男性 78) -
入選
肩書きも 名誉も捨てて 夫婦酒
もふもふ(千葉県 男性 59) -
入選
買いました家飲み用のレシピ本
ちゃちゃにしき(大阪府 女性 52) -
入選
ウィズコロナ 酒はサプリか ワクチンか
中村利之(大阪府 男性 78) -
入選
草取りの 苦行も冷酒 あればこそ
九(愛知県 女性 61) -
入選
男やもめ酒肴そろえて天狗酒
水上靖夫(宮城県 男性 80) -
入選
妻曰く「飲んでいいけど 片付けて」
吉田武史(宮崎県 男性 56) -
入選
ホームバー栄え行きつけ店を閉じ
安藤知明(大阪府 男性 80) -
入選
家飲みで積り貯金も山となり
江戸 万歩(東京都 男性 87) -
入選
さぁ乾杯 自作のお猪口 手になじむ
えみりぃ(愛知県 女性 52) -
入選
さぁ飲むぞ 健診結果 届くまで
深山奏(新潟県 男性 62) -
入選
ひと雨ののちにいただく冷酒かな
あおい(兵庫県 女性 20) -
入選
家飲みで 節約できたと もう1杯
きょん(奈良県 女性 58) -
入選
オンライン 相手のつまみで 酌進む
とっしー(神奈川県 男性 71) -
入選
おつまみにちょこんと座るパパの横
長田雅子(愛知県 女性 77) -
入選
酔ったふり 後片付けは 旦那かな
髙谷千春(山口県 女性 48) -
入選
音がする ほどに冷やした 夏の酒
小谷正光(滋賀県 男性 58) -
入選
家飲みのアイテム増える3年目
築森知子(島根県 女性 51) -
入選
適量が 適当になる 一人酒
福田俊彦(群馬県 男性 65) -
入選
リモートで 飲む酒シラケ 即終了
市岡哲夫(京都府 男性 71) -
入選
リモート飲み 自分の赤さに 赤くなる
櫻田航大(大阪府 男性 27)
第11回 伍魚福家飲み川柳選者 渡辺美輪氏(川柳専門誌「現代川柳」前編集長)
今年の「家飲み川柳」投句は4595句。コロナ禍も三年目、家飲みも家族と、あるいは少人数の仲間と、あるいはオンラインの知人や親族と、あるいは一人でのんびりと、それぞれに合ったスタイルで飲むことも定着しつつあります。今夜も美味しいお酒とおつまみと共に、それぞれの時間を美味しく楽しくお過ごしください。